みんなが目指す看護師はどんな人? 理想の看護師像をアンケート調査!
看護師を目指す人にとって、理想の看護師像や看護観を持つことはとても重要です。就職時の面接でも必ず聞かれるでしょう。
看護師としての経験がない場合、どんな看護師になりたいかを相手にうまく伝えるのは難しいですよね。ですが、看護師として働いた経験がなくても看護観を育てることは可能です。
今回は、看護師を目指す20~30歳の方を対象に「理想の看護師像」についてアンケートを行いました。それをもとに、理想の看護師像や看護観の育て方について解説します。ぜひ参考にしてください。
みんなの理想の看護師像は?
上記の図は、20~30歳で、看護師を目指している方50名を対象に行った「理想の看護師像」を聞いたアンケート結果です。
理想の看護師像第1位は、「患者さんの気持ちに寄り添える」でした。回答者の60%が選んでいます。
この看護師像を1位に選んだ回答者の中には、自分自身の過去の入院経験が元になっている人も少なくありません。患者として入院していたときに看護師さんに自分の気持ちに寄り添ってもらえたという体験が、理想の看護師像と重なったのでしょう。
2位以下のアンケート結果は、以下の通りです。
2位 「素早い判断と決断ができる」
3位 「知識と経験がある」
約半数(48%)の回答者が、2位の「素早い判断と決断ができる」頼もしい看護師像が理想だと答えています。看護師は、医師よりも患者さんにより近い存在です。ときに医師よりも早く判断や決断を下すことが求められています。
3位の「知識と経験がある」を選んだ人の中には「自分が患者なら、知識が豊富でかつ優しい人がいいから」というコメントもありました。
2位と3位に選ばれた理想の看護師像は、看護過程におけるアセスメント(分析・判断)力を持っている看護師だと考えられます。アセスメント力は、看護師に求められる重要な能力のひとつです。
自分の看護観の見つけ方
「どんな看護師になりたいか」という想いの元になるのが看護観です。看護観とは「看護師として何を大切にしているか」「患者さんにどんな看護を行っていきたいか」という考えです。個人によって異なり、立場や状況、経験によっても変化していくものと言えるでしょう。
看護師を目指しているからといって、すぐに確固たる看護観が見つかるわけではありません。経験を積みながら少しずつ育てていく必要があります。
まずはこれまでの自分の経験や知識からヒントを探って「どんな看護師になりたいか」という根本にかえってみましょう。そうすると自分なりの理想の看護師像が見えてきます。
最もイメージしやすいのは「自分が患者だったら」という患者さん目線の看護観です。また、家族が入院したときの病院側の対応から、理想の看護観が生まれることもあります。
看護師の仕事は人と接することが基本です。それを忘れなければ、自分なりの看護観を育てていくことができるでしょう。
看護観を相手にわかりやすく伝えるコツ
面接で自分の看護観を相手にわかりやすく伝えるにはコツがいります。どんなに熱い想いを抱いていても、相手に伝わらなければ残念な結果になりかねません。
看護観を相手にわかりやすく伝えるコツは、話す順序に気をつけることです。以下の順番で話す練習を日頃からしておくことをおすすめします。
- ① 結論(ここでは自分の看護観)
- ② 理由
- ③ エピソード
- ④ 改めて結論
初めに自分の看護観を言うことには以下のようなメリットがあります。
- 自分という人間をわかってもらいやすい
- 相手が理解しやすい
- その後の話の展開が作りやすい
まず初めに簡潔な言葉で自分の看護観を伝えます。
次に、なぜそのような看護観を持つに至ったかの理由を説明し、関連するエピソードなども話します。
最後に改めて自分の看護観を伝えれば、より理解してもらえるでしょう。
日頃から迷いなく自分の看護観を言えるようにしておきましょう。ただし、ありきたりの表現だと、浅薄な印象を与えてしまいかねません。時間をかけてでも自分なりに作り上げた看護観の方が好印象につながります。
「自分の看護観が面接で通用するか、いまひとつ自信がない」という場合は、先輩看護師や看護学校の就職指導教員などにアドバイスを受けると良いでしょう。
まとめ
看護師になるために、自分の理想の看護師像、看護観を持つことは大事なことです。「自分の看護観がわからない」という人は、まずは自分がいいなと思える看護師像を思い浮かべることから始めてみましょう。そこから「自分ならどんな看護師になりたいか」という方向でイメージをふくらませていけば、自分なりの看護観が育っていきます。就職時の面接でも相手にわかりやすく自分の看護観を伝えられるようにしておくと安心です。