人工呼吸器の使い方!
病院だけではなく訪問看護や老人ホーム、そして病院内でも診療科を問わず使用される人工呼吸器。新型コロナウイルスが流行している今、以前よりも使用することが多くなっている医療器具の一つです。
よくドラマなどで重篤な患者さんの口下へマスクを当てたり、喉まで管を入れて患者さんの代わりに呼吸を行う機械として有名ですね!
今回はその人工呼吸器についてお話したいと思います!
まず人口呼吸器を使う場面というのは、患者さんが呼吸不全に陥っているときに使用されます。
呼吸不全とは・・・
呼吸不全とは、何らかの原因で血液中に酸素が取り込めていない状態の事を言います。
具体的にはPaO2(動脈血酸素分圧:動脈の血液に酸素がどのくらい含まれているか示している)の値が正常値か異常値かで判断され、その値により1型呼吸不全か2型呼吸不全に分類されます。
1型呼吸不全とは・・・PaO2が異常値、かつPaCO2が正常値(35~45mmHg)の場合
2型呼吸不全とは・・・PaO2が異常値、かつPaCO2が異常値(60mmHg以上)の場合
またPaO2が60mmHg以下の状態が1ヶ月以上続いている状態は慢性呼吸不全と呼ばれます。
人口呼吸器は、ガス交換を改善することと、呼吸仕事量を減らす目的として使用されており大きく胸郭外陰圧式と気道内陽圧式に分けられています。
現在の主流は気道内陽圧式が多く、人口呼吸器から患者さんの口元に陽式のガスを送り、この圧力によって肺を膨らませる方法となります。
しかし人工呼吸器を使用するのにリスクがないわけではありません。
胸郭が広がっていないのに口からガスを押し込むわけですので最悪、肺損傷や横隔膜の筋力低下などがおきる場合があるという事を覚えておきましょう。
では人工呼吸器はどのタイミングで導入すればいいのか?
必ずこのタイミング!というのは具体的には決まっていませんが
・十分な酸素療法下でPaO2が60mmHg未満
・換気量の低下(急性呼吸性アシドーシス)
・意識レベルの低下、奇異呼吸、呼吸困難
という3点が基本的な導入基準となります。
最後に・・・
人工呼吸器は組織への酸素供給と二酸化炭素排出を目的とした大事な役割を持っています。
しかし、その分リスクがあるのも事実です。
使用する際は患者さんやご家族の意思や意向を基に判断しましょう。
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