看護師が要!術前・術後に必要なケア
手術の前、緊張している患者さんの心のケアをすると同時に手術を受ける準備を行うのも看護師の仕事です。
今回は重要な術前・術後のケアについてお話していきます!
術前ケア
全身麻酔を行っての手術を予定している患者さんの場合、まずは術後の合併症予防も兼ねてのオリエンテーションを行います。
オリエンテーションでは情報共有だけでなく、術後に起こる可能性のある合併症をあらかじめ予測し対処ができるよう事前に確認をする目的もあります。
それと同時にインフォームドコンセント(手術内容をしっかりと説明したうえで十分な理解と、同意を患者さんに得る事)が患者さんと医師の間で行われますので、そこに同席し、中立な立場から患者さんを擁護、補完をするようにしましょう。
オリエンテーションで確認ができたら手術を受けるための準備をしていきます。
具体的には血液検査やレントゲン、呼吸機能検査や心電図です。
血液検査では血液型の確認や感染症の有無を確認することで合併症の発症のリスクを低くできます。
またそれと同時に疼痛の呼吸訓練や排痰促進運動などをあらかじめ行うことにより、より呼吸器合併症のリスクを低減させることもできます。
特に肺機能が低下している方や開胸、開腹手術を行う方には重要なものとなりますので、患者さんにわかりやすい説明ができるように勉強しておくのも大事な点ですね!
手術前日
下剤や剃毛などはこのタイミングで行います。
下剤は手術内容によって使用が変わってきますが、剃毛に関しては感染リスクの問題もあり剃ってしまう所が今は多くなってきています。
また全身麻酔の際には前日の夜から、患者さんに食事と水分に関して絶食を行っていただきます。
ここで一つ!
中には絶食という言葉を聞いて
「食べ物はダメなんだ・・・あ、でも飲み物なら大丈夫ってことか!」
と解釈してしまう方も多くいらっしゃいますので、必ず水分に関しても制限がかかるという事も説明してあげればわかりやすいと思います!
また内容を伝えるためにも患者さんへの訪問は必須ですが、この時も患者さんの不安の軽減ができるよう手術の内容の確認や看護計画に関して伝えたうえで不安や疑問点がないかしっかり聞いてあげることも大切だと思います。
手術当日
当日は前日に下剤を服用していれば排便の有無、水分摂取の量を確認します。
また再度身体に異常がないかを確認するバイサルサインのチェックもこのタイミングで行いましょう。もし少しでも異常が見つかれば手術の延期も視野に入れましょう。
ほかにも必要であれば抗生剤の投与や輸液の管理を行い、ここまで準備が出来れば患者さんに手術着に着替えて頂きます。
その際は下着のみになっていただき装飾品や入れ歯などは全て外してもらいましょう!
ここまでおわったらご家族と手術室へ向かいます。
手術室看護師にカルテを渡し申し送りをして、再度患者さんの確認したうえでご家族を控室に案内しましょう。
ここからは手術室看護師の登場です!
なかなかスポットがあてられることの少ない手術室看護師。
実際に学生の頃から手術室看護師を目指す方は内科や小児科に比べると少ないと聞きます。
しかし、皆さまがなかなか知る機会がないだけで実はやりがいも楽しみもある手術室看護師。
術前術後のケアのお話の途中に少し寄り道してみませんか?
次回は術後のお話の前に少し手術室の看護を覗いてみましょう!!!
nas nus(ナスナス)は看護師・看護学生のための就職情報サイトです。
求人は総合病院や大学病院などの種類や規模などを指定して検索できます。
ほかにも、求人だけでなく、コラムやイベント情報、電子パンフレットなど就職に役立つ情報をたくさん掲載していますので、以下のサイトからぜひご覧ください。
https://www.nasnus.com