これを知っていれば助かる!!検査値の読み方【呼吸不全編】
前回は検査値の読み方【心不全編】をお届けしました!
そして今回は呼吸不全に関する正しい検査値の読み方です!
呼吸不全とは?
呼吸不全とはルームエアー下で総脈結酸素分圧が60Torr以下の状態を指します。
また呼吸不全にも急性と慢性的なものの2種類があり、一ヶ月以上呼吸不全の状態が続く場合は慢性として診断されます。
また急性呼吸不全の原因は肺炎や敗血症、多発性外相、ショック、熱傷など様々な原因が考えられる為発症するまでの経緯を詳しく調べる必要があります。
そして呼吸不全には低酸素血症のみの【Ⅰ型呼吸不全】と高二酸化炭素血症を併発している【Ⅱ型呼吸不全】があることを覚えておきましょう。
そして呼吸不全は必ずと言っていいほどチアノーゼが起きているのでその状態が確認できたら検査値を確認しましょう。
確認する検査は以下の通りです。
胸部エックス
この検査で動脈血ガス分析や肺病変の性質、広がり、重症度が確認できます。
心電図
こちらでは心臓疾患による呼吸不全なのかを見極めていきます。
細菌培養検査
呼吸不全の原因として感染症も一つの候補になります。
この検査をすることによって呼吸不全が感染症が原因なのかを調べます。
腹部エックス、エコー
こちらも腹部臓器が原因のものかを確認していきます。
呼吸検査をする際に見る主要な測定項目と基準値
そしてこの検査と同時に様々な検査データと照らし合わせ所見、症状をしっかりと確認したのちに総合して診断を行います。
この下には呼吸検査をする際に見る主要な測定項目と基準値をまとめました!
測定項目 | 基準値 |
---|---|
肺活量(%) | 80%以上 |
1秒率 | 70%以上 |
残気率 | 30%以下 |
CV/VC | 15%以下 |
%DLCO | 70%以上 |
静肺コンプライアンス | 0.1~0.3L/cmH2O |
気道抵抗 | 0.6~2.4cmH2O/L/s |
呼吸抵抗 | 1.8~2.8cmH2O/L/s |
死腔換気率 | 0.2~0.3 |
シャント率 | 2~5% |
ガス交換率 | 0.8 |
呼吸商 | 0.8 |
喚起血流比 | 0.8 |
PaCO2 | 35~45mmHg |
PaO2 | 80~100mmHg |
A-aDO2 | 5~15mmHg |
呼吸不全の際には残気率やCV/VC等複数の状態を確認していきましょう。
最後に・・・
呼吸不全というのは様々な要因から発症することが多く、その原因は外傷から精神的なものまで幅広くあります。
そういう意味ではだれがどの原因でなってもおかしくないとても身近な症状です。
しかしその反面長時間発症すると身体に障害が残ったり、最悪死に至ることもある怖いものでもありますので是非この内容をご覧いただいてしっかりとお勉強してみてください!
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・検査値の読み方【肺炎編】
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